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小学生女児のBさん

*以下の事例はいくつかの実例を組み合わせた架空の事例です。

相談概要

小学校中学年のBさんは、朝起きられず学校に行けない、お腹が痛くなり家から出られないことを低学年の時から繰り返していました。時々登校できた時は保健室で過ごしていました。スクールカウンセラーの先生がお母様と話し合う中で、お母様には随分と長い間、Bさんの子育てに苦労があったことが分かってきました。スクールカウンセラーの先生は、お母様にはBさんについてじっくりと考える時間を持ちたい思いがあり、また、Bさんに心理療法が役立つのではないかと考え、当相談機関を紹介し、Bさんはお母様と一緒にやって来ました。

心理療法経過

おもちゃや描画といった遊びを通した面接では、Bさんは、自分の思いを言えばお母様を困らせ、取り返しのつかないダメージを自分がお母様に与えてしまうのではないかと怖れていること、自分の言いたいことややってみたいことを抑え、自分の気持ちを無視してこれまでやってきたことが考えられました。心理療法が始まると、Bさんは、自分の思いをセラピストに表出して、セラピストがどんな反応をするのかを試したり、自分は存在する価値の無いダメな子どもである、という思いをセラピストに味わわせるやり方で思いを伝えたりするようになっていきました。お母様との面接では、お母様は、ご自身の家族関係への悩みが深く、これまでそうしたくてもBさんのことにじっくりと向き合う余裕がなかったことを話され、改めてBさんがどのようなお子さんなのか、自分との関係はどうなのかをセラピストと一緒に考えていきました。また、Bさんとお母様の同意を得て、セラピストは学校の先生やスクールカウンセラーと連携を取り、Bさんの心の発達を促すために協働していくことになりました。